防災都市づくり推進計画基本方針
50/112

(4)延焼遮断帯等の沿道におけるまちづくり(3)道路整備に併せた防火地域等の指定、都市防災不燃化促進事業の導入都市計画道路を整備する場合は、延焼遮断帯の形成に併せて、沿道の街並みにも配慮し、地元区及び関係住民と連携しながら地区計画や市街地再開発事業など様々なまちづくり手法を活用し、地域の防災性の向上と良質な市街地の形成を図りながら沿道のまちづくりを推進していく必要があります。沿道のまちづくりにおいては、統一感のある街並みの形成を誘導するとともに、地域の生活環境の向上に資するよう、その整備に併せて緑化の推進や無電柱化、段差の改善など、ユニバーサルデザイン56に配慮し、安全・快適で緑豊かな歩行空間を確保します。特に、まちづくりの機運が高まっているような地域に、都が道路を整備する場合は、必要に応じて沿道一体整備事業57や地域と連携した延焼遮断帯形成事業58を導入し、沿道の建築物の不燃化や共同化とともに合理的な土地利用を促進し、道路整備の推進を図ります。道路整備に際しては、一体的に防火地域等の指定や都市防災不燃化促進事業の導入を図るとともに、地域の特性に応じて、道路沿道にふさわしい土地利用を促進する用途地域や容積率の見直し、建築物の一定の高さを誘導する高度地区等の見直しなどを、区市と連携して適切に進めることによって延焼遮断帯の形成を促進します。なお、延焼遮断帯に位置付けられていないものの、延焼遮断効果や避難路・緊急車両等の通行路となるなど地域の防災性向上に大きな効果を発揮する都市計画道路の沿道についても、延焼遮断帯と同様に道路整備に合わせ用途地域や容積率の見直しや都市防災不燃化促進事業の導入等を行い、沿道建築物の不燃化を促進していきます。56ユニバーサルデザイン:年齢、性別、国籍、個人の能力にかかわらず、企画段階からできるだけ多くの人が利用可能なように、利用者本位及び人間本位の考え方に立って検討及び整備することであり、その対象は、都市施設にとどまらず、教育や文化、情報提供等に至るまで多岐にわたる。57沿道一体整備事業:骨格となる都市計画道路の整備を行い、これに併せて、都と区とが連携して、民間活力を誘導しつつ地域住民の意向を反映した沿道でのまちづくりを同時に進め、沿道の効率的な土地利用を促進する手法。特に木造住宅密集地域においては、道路整備と連携した建築物の共同化などによる沿道の不燃化により、延焼遮断帯の形成を図る。58地域と連携した延焼遮断帯形成事業:「木密地域不燃化10年プロジェクト」実施方針における特定整備路線に位置付けられた都市計画道路のうち、沿道のまちづくりの機運の高い区間について、都市計画手法を活用して道路整備を行い、延焼遮断帯の形成を図る事業図3-8「道路整備と一体的に進める沿道まちづくり」事業のイメージ49第3章延焼遮断帯形成の方針延焼遮断帯形成の方針3

元のページ  ../index.html#50

このブックを見る