防災都市づくり推進計画基本方針
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(12) 地域の特性を生かした安全で魅力的な住宅市街地への再生また、都営住宅などの大規模団地の建替えや民間開発により生み出されるオープンスペース等を活用し、地域コミュニティの場となる防災上有効な公園・広場を整備します。オープンスペースにおける緑は、火災時のふく射熱の遮熱効果が期待できるとともに潤いのある街並みの形成に寄与することから、公園・広場の整備に併せて緑化を進めます。さらに、建築物の建替えや共同化などの機会を捉えて、生け垣や宅地内緑化等を促進し、潤いのあるまちづくりを進めていくとともに、緑を維持した、良質な市街地の整備を進めるための仕組みを検討していきます。2040年代の都市の将来イメージとして、「木造住宅密集地域が解消された魅2017(平成29)年に公表された「都市づくりのグランドデザイン」では、力的な住宅市街地」が掲げられています。現在ある約7,100haもの規模の木造住宅密集地域においては、建築物の不燃化や延焼防止の空間確保といった取組に併せて、魅力的な街並みの住宅市街地への再生という視点を持つことが重要です。このような背景の下、地域の特性を生かし、地域の創意工夫による独自性のある魅力的な街並みの住宅市街地へ再生する取組を促進していきます。例えば、地域によっては、下町の持つ路地の風情や木造の良さを残す街並みを継承しながら防災性の向上を図ることが考えられます。また、低層高密な木造住宅密集地域ならではのヒューマンスケールの街並みを生かしながら、住宅の耐火性や避難経路及び公園・広場を適切に確保し、街区レベルでの防災性の向上を図り、併せて、区市の防火□槽整備の拡充を図ることが考えられます。その際には、安全かつ魅力的な街並みの将来像を描く中で、住民の防災に対する意識啓発を促すとともに、住民団体などが公園・広場を運営・管理する体制の構築を図ることが考えられます。このような取組などにより、高密度都市である東京ならではの創意工夫により安全かつ魅力的な街並みの住宅市街地に再生を促進していきます。•電線類の地中化、伝統色を用いた庇、外装材、街路灯の意匠の工夫などによる街並みづくりの例•地域の魅力を活かした修景の例•開かれた緑道空間の整備の例図5-16地域特性を生かした□力的な街並みづくりの例77第5章安全で良質な市街地整備の方針整備地域・防災環境向上地区の整備の方針3

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